裁判となった事案

投稿者: | 2013年3月26日

アンケートを2つ,ご紹介します。 どちらも,裁判になって,比較的長くかかったケースです。

 

1つ目は,離婚事件です。

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離婚では,当事者間での協議がまとまらない場合,弁護士が介入しても,なかなか交渉では解決しません。

まずは調停を申立て,それでもまとまらなければ,裁判です。

本件は,前提となる事実関係において大きな争いがあったため,やむなく裁判となりました。

主張を尽くし,本人尋問・証人尋問を経て,裁判所が心証に基づいて和解案を提示し,双方がそれを飲み込んで,和解決着しました。

提訴から2年近くかかりましたが,事案の内容からすれば,想定の範囲でした。

こちらの依頼者の方は,大人の女性です。 双方とも,感情的に振る舞うような局面は無かったのですが,それでも,解決するまでのストレスは小さくなかったと思います。

当方としても,お引き受けする前に,じっくり打合せをして方針を確定したり,進行中にも適宜のタイミングで打合せを重ね,心理的負担をケアする等して,少しでもストレスが小さくなるよう努めました。

最後には,先方の潔い対応もあって,円満解決と言ってもいい決着となりました。

良かったです。

 

2つ目は,損害賠償事件です。

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こちらの依頼者の方は,事故(交通事故以外)で亡くなった方の,ご家族です。

事故態様からして,過失の有無が争点となる難しい事案で,提訴前の事実調査から数えれば2年強かかりました。

最後は和解となりましたが,十分に満足できる決着ではなかったように思います。

ただ,深刻な事故であっただけに,「裁判の間に気持ちの整理がついた」とおっしゃっていました。

また,調査・裁判手続を通じて,事実関係が詳らかになったことも,1つの成果です。

 

裁判は,軽々しくは,お勧めできません。

もっぱら損害額のみが争点のケースなどのように,争点がシンプルなら,示談決着が見込めます。また,たとえ裁判になっても,半年前後で決着します。交通事故事件のほとんどは,このパターンです。

しかしながら,深刻な対立があったり,争点が複雑なケースでは,交渉・示談では済まず,また,裁判も1年以上かかる場合があります。

とは言え,裁判しか決着の方法がなければ,それを選択する他ありません。 その中で,主張立証を尽くして良い結果を導きつつ,できるだけ迅速に進行させることを,目指して行きます。

いずれにしても,裁判となれば,それなりの期間,弁護士との接触が続きます。

是非,信頼の置ける弁護士を探してください。