商品券1000万円超使えぬ 堺のスーパー無届け販売,倒産

投稿者: | 2010年2月22日

(産経ニュース2010年02月22日より)
 食料品スーパー「サンエー」(堺市,破産申請)が,1万円で1万2千円分購入できる商品券を販売したまま倒産し,購入した約600人が総額1000万円以上の被害を訴えていることが21日,同社の代理人弁護士への取材で分かった。
 商品券の発行には法令上,財務局への届け出や倒産に備え供託の義務があるが,同社は無届けで供託もしていなかった。弁護士は「会社側は法令を知らなかった。返金の可能性は低い」としており,購入者は泣き寝入りを強いられる事態になりそうだ。
 商品券の発行は前払式証票法で規制されており,発行者の店舗だけで使用する場合,未使用残高が700万円を超えると各財務局への届け出義務が生じる。さらに1千万円を超えると,経営破綻などに備え,残高の半分以上を法務局に供託しなければならない。 無届けの場合,証票法で罰則はあるものの,財務局などに監督権限が一切なく,立ち入り調査もできないという。

【前払式証票法】 商品券やギフト券などの発行について規定。自社のみで使う券(自家型)は発行後の届け出制だが,共通ビール券など自社以外の店舗でも使える券(第三者型)は,発行前に登録しなければならない。無届けのまま自家型を発行すると,罰則は6カ月以下の懲役または50万円以下の罰金となっている。
 証票法が4月施行予定の資金決済法に統合されるのに伴い,自家型に対する行政側の監督権限が強化されるが,無届け発行者に対する監督権限は依然ない。

 いかんともしがたいケースです。
 プリペイドカードの類は,必ず,発行者倒産のリスクを伴います。
 前払式証票法でも,一応の規制があるのは,未使用残高が700万円を超える場合だけです。 それ以下の規模のものは,世の中にいくらでもあると思います。

 プレミアは,リスクとの引換えであることを覚悟して,自己防衛する他ありません。