2015年の交通事故の傾向

投稿者: | 2016年1月5日

交通事故総括

まずは全国の傾向。

交通事故死15年ぶり増

毎日新聞2016年1月4日
 警察庁は4日、昨年1年間の全国の交通事故死者数が4117人で、前年より4人増えたと発表した。前年比で増加するのは2000年以来15年ぶり。65歳以上の高齢者の死者は前年比54人増の2247人(暫定値)で、全死者の54・6%を占め、割合はこの分類を始めた1967年以降で最高を更新した。
 政府は昨年の事故死者を3000人以下とする目標を掲げていたが実現しなかった。

 交通事故全体の発生件数は53万6789件(前年比6・4%減)、負傷者数は66万5126人(同6・3%減)。いずれも暫定値だが、11年連続で減少した。

福岡の傾向。全国の傾向とほぼ同じ。

交通事故死が2年連続増加

2016/01/05付 西日本新聞
 県警は4日、昨年1年間に発生した交通事故の死亡者数を発表した。県内は2年連続増の152人(前年比5人増)と全国で10番目に多かった。
 県警交通企画課によると、交通事故の死亡者のうち65歳以上の高齢者は87人(同5人増)で全体の57.2%を占める。

属性・態様についての記事。

歩行中の高齢者目立つ 15年の交通事故死

2016/1/4 日本経済新聞
 警察庁が2015年12月の段階で公表した同年1~11月の交通事故死者数は3675人で、うち65歳以上の高齢者は1976人。高齢者のうち、「歩行中」に事故に遭ったケースは922人で46.7%を占めた。「自転車乗車中」は340人で17.2%だった。
 「歩行中」と「自転車乗車中」を合わせた1262人の7割超が75歳以上だった。

高齢化社会の影響が各所に及んでいます。

歩行中の高齢者の事故が増え、全体の統計に影響を与えるレベルのようです。
事故は減っているのに死亡者数が増えているのも、「歩行者」被害の増加の裏付けだと思います。

高齢になると、判断能力や運動機能が衰えます。
車が「来る」様子の目測を誤り、自身の体力を顧みず「行ける」と判断してしまう。

もちろん、車の方が十分に注意していれば防げる事故ですが。おそらくヒヤリ・ハットは、全国で数多に生じているのかもしれませんね。
対策が必要ですが、効果があがるまでにそれなりの期間がかかりそうです。

最近の高齢者は元気です。
そのためか、老いの自覚が薄い方も少なくない。
交通事故の被害はもちろん、運転していて加害者になったり、転倒したり、詐欺的商法にひっかかったり・・・。

身内に高齢者がいる方は、お気をつけください。