(日経新聞2010年3月29日より)
大塚耕平・金融担当副大臣を座長とする政府の検討チームが,改正貸金業法を当初の予定どおり,6月に完全施行する方針を決めた。
総量規制の導入と上限金利の引き下げ(29.2%から20%に)は,改正貸金業法の段階的実施の最終段階にあたる。検討チームが試案として24日に発表した方針は,6月18日までに改正法を完全施行すると確認する一方,生活や景気に配慮した激変緩和の対策にも言及した。
まず,年収の3分の1超の借り入れがある人が長期の返済計画を立てられるよう,金利の低い債務に乗り換えるための新規借り入れを総量規制の対象から外す。
中小・零細企業などで事業用の資金を経営者が借りている場合には,総量規制を事実上,緩める。改正貸金業法にある,返済計画を出せば総量規制の枠外で融資を受けられるという例外規定の使い勝手をよくするため,提出書類を簡単にする。
貸金業法の改正により,借り入れできる金額が,年収の3分の1までに制限されます。 いわゆる,「総量規制」(直接的には,貸金業者に対する規制)です。
実施は6月ですが,貸金業者は貸し渋りを始めています。 最近,とみに,資金繰りに窮した方のご相談が多いです。
アンケート等によって,今,消費者金融からの借り入れがある方の多くが,総量規制に引っかかると言われています。
多くの方は,借りては返す,というやりくりをしています。 借りられることが,資金繰りのキモです。
借りられなくなると,返せません。
そういったときに,なお貸してくれるとことは,ヤミ金…。
今,現場では,ヤミ金被害者が爆発的に増えるのではないかと,戦々恐々としています。
本当に困ったときに,弁護士に相談に行かず,ヤミ金に頼るなんて…。
弁護士は敷居が高く,頼りがいにおいて,ヤミ金に劣るのということでしょうか…。
弁護士業界には,猛省が必要です。
借金問題は,多くの場合,専門家に相談することで,解決の糸口が見えてきます。
弁護士として,ヤミ金が跋扈するような事態は,絶対に,招いてはならないと思っています。