北海道・滝川の小6自殺:損賠訴訟 行政と母が和解

投稿者: | 2010年3月28日

(毎日新聞2010年3月28日より)
 北海道滝川市の小学6年の生徒(当時12歳)がいじめを苦に自殺した問題で,いじめ防止の義務を怠ったとして母親(41)が市と道に計約7900万円の損害賠償を求めた訴訟は26日,札幌地裁(中山幾次郎裁判長)で和解が成立した。市と道が連帯して和解金2500万円を支払い,謝罪などをする内容。

 中山裁判長は和解の前提事実として市の予見可能性を認め,「担任教諭が適切な指導をしていれば今回のような事態にならなかった可能性が十分にある」と判断。和解調書に「担任教諭の過失」を明記した。和解で裁判所が事実認定することは異例。
 和解調書を道内の教師1人1人に届けることも和解条項に盛り込まれ,母親は「先生たちは『何をしなければならないのか』を考えてほしい」と訴えた。

 生徒間でのトラブルについて,学校が責任を負うのは,管理・監督の面で手抜かりがあった場合です。
 管理・監督面の手抜かりについては,学校に,「事故(被害)を予見することができたのに,その対策を怠った」かどうかが問題となります。 法律用語で,「予見可能性(の懈怠)」といいます。

 陰湿ないじめについては,表面化しにくい場合もあります。
 いじめと言うべきかどうか,線引きが難しい場合もあるでしょう。 いじめだと定義することによって,却ってトラブルを招くこともあるかもしれません。
 一担任に,全責任を負わせて対処させるようなことは,誰にとっても不幸です。
 学校での事故は,教育する態勢・仕組みを改善しなければ,決して無くなりません。

 和解は,判決と異なり,柔軟な取決めができます。
 教職員への周知徹底を実現することなど,和解ならではの決着です。