人身事故の場合,次の5つの局面で相談を受けることが多いです。
(1) 事故直後
(2) 初期治療が一段落したころ
(3) 症状固定のころ
(4) 後遺障害認定がうまくいかなかったとき
(5) 相手方から示談金額の提示があったとき
大半の方は,(3)~(5)の局面で相談されます。
ただ,重い傷害を負った方の場合は,(2)のころに相談されることが多い印象です。
これは,初期治療が一段落したころに,主治医から,今後の治療方針と,見通しについて説明を受けるからだと思います。
被害者は,主治医から「後遺症が残る可能性が高い」との説明を受けたら,憤慨と不安で混乱するものです。
このような被害者の心のダメージは,身体的要因に基づいていますので,周囲が慰めるだけでは,決して癒されません。
まずは,現実を見据えた,被害回復のための具体的な対策が不可欠なのです。
具体的対策の下で,被害者本人が自ら立ち上がる準備を進め,それを周囲が応援する,という関係性が重要です。
被害回復のための具体的な対策を立てられるのは,医療面の医師と,法律面の弁護士。 医師は既にいるので,あとは,弁護士のサポートを受けるのが大事です。
もし,対策しないまま,周囲がただ慰めるという状態が続くと,被害者本人と周囲との間に軋轢が生じることがあります。
その結果,本人は孤立し,ダメージを深めます。 これが,もっとも望ましくない展開です。
もし,そういった懸念が生じてきたら,直ちに,弁護士に相談してください。
重い傷害で,後遺症が想定される場合には,折々で,主治医から深刻な説明を受けたり,重大な決断を求められたりします。
本人や家族だけでは,なかなか,落ち着いて聞けず,冷静に判断できないものです。 そんなときは,たとえば,頼りにしている伯父さんに同席してもらったり,方針を相談したりすることもあると思います。
そういった伯父さんの役割を,弁護士に,委ねたらいかがでしょうか。
残念ながら,弁護士の中には,治療中の段階の被害者から相談を受けても,「治療が終わってから来てください」等として依頼を断る者が,少なからずいます。
当事務所は,治療中の早期の段階から受任してサポートする活動を行っておりますので,ご安心ください。
私たちは,日々の活動の中で,早い段階で弁護士が関与することで,被害者と家族の精神的負担を軽減できるし,ダメージも,より小さくできることを確信しております。