(産経biz.2010年3月19日より)
国土交通省は19日,住宅リフォームによる消費者被害を防止するため,消費者が安心してリフォーム工事をできるよう建築士による検査と保証がセットになったリフォーム瑕疵保険をスタートさせたと発表した。同日,第1号の保険法人を認可した。リフォーム瑕疵保険は,昨年10月に施行された住宅瑕疵担保履行法に基づく制度で,リフォーム工事に欠陥がみつかった場合の修理費用をまかなう。工事業者が倒産した時でも保険金を受け取ることができる。
保険は,国交相が指定した住宅専門の保険会社が建築士による現場検査を行った上で引き受ける。加入手続きは工事業者が確認するため,保険を希望する場合は,契約前に工事業者に確認する。
また,国交省は,保険に加入している工事業者のリストを公開し,消費者が工事業者を選択する際の参考にしてもらう。8日から窓の断熱改修などの「エコリフォーム」に対して,商品やサービスと交換できる「住宅エコポイント制度」の申請受付が始まり,住宅改修の需要が拡大すると見込まれており,消費者に制度を周知する。
また,国交省は4月1日から,住宅リフォーム・紛争処理支援センターで,工事業者から提示された見積もりに関する無料相談を受け付けるほか,弁護士や建築士による無料の専門家相談制度もスタートさせる。
新築物件については同種の保険制度がありましたが,このたび,リフォームにも拡大されたようです。
建築・住宅の分野は,クレーム産業と言っても過言ではありません。
悪質な業者は後を絶たず,その影響もあってか,不合理なクレームも頻発します。
トラブルが生じないような対策,トラブルが起こったときに簡易迅速に解決する仕組みが,重要です。
この制度が,そのような役割を担うことができるか。
今後の運用次第ではありますが,大いに期待したいところです。