自己破産者向けに融資制度の導入検討 全国労働金庫協会 6月以降の急増想定

投稿者: | 2010年4月7日

(産経biz2010.4.7より)
 6月に予定される改正貸金業法の完全施行を前に,労働金庫の上部組織にあたる全国労働金庫協会(東京都千代田区)が,自己破産者を対象にした融資制度の導入を検討していることが6日,分かった。

 新しい融資制度は,勤務先のリストラや倒産などで,経済的な困難に追い込まれた人の生活資金を支援する。
 自己破産のほか,任意整理や個人再生なども融資の対象になるが,ギャンブルなど遊興費で借金を作った人は対象外だ。
 融資の原資は,各労金の資本金などから出す。会員向けのモデルケースとしては,最高500万円までを10年以内に返済するプランなどを想定している。担保や連帯保証人は不要で,労金の指定機関が債務を保証する。
 金利は,保証料込みで年利8.75%。非会員向けにも,最高50万円を5年以内に返済するモデルを提示する。

■労金が検討している融資制度の案
 ・対象は労金の会員・非会員
 ・自己破産時に労金でローンなどを組んでいないこと
 ・年収は最低150万円以上,勤続1年以上
 ・返済比率が収入の3割

■【用語解説】労働金庫
 労金法を根拠に設立された金融機関で,労働組合(労組)や生活協同組合(生協),組合員が会員になって出資する非営利組織。預金の受け入れや,出資金と預金をもとにした貸出業務を行う。預金,為替などは会員でなくても利用できる。

 この,セーフティネット的な措置は,とても望ましいです。
 破産した方に金を貸すのは,これまでは,ヤミ金くらいしかありませんでした。
 破産した方は,(1)借金する習慣があり,(2)破産で身軽になり,(3)二度目の破産が難しいので逃げられない,という状況があります。 なので,ヤミ金が狙ってきます。
 もちろん,借金せずに暮らすのに越したことはありません。 しかし,たとえばリストラや病気のような不可避の緊急事態において,頼れる先があるかどうかは,極めて重要です。

 是非,軌道に乗せて,救済の実を結んで頂きたいと思います。