(佐賀新聞2010年03月22日より)
体のあちこちに激しい痛みが出る病気「線維筋痛症」と闘う人たちが佐賀県内にいる。検査の数値にも異常が出ないなど原因が不明で,根本的な治療法がない。
患者は「苦痛を受け止め,理解してくれる医療体制の充実と,痛みを緩和する薬がほしい」と切望する。4月13日に初の交流会が開かれる。
佐賀県難病相談・支援センターによると,線維筋痛症は欧米で診断基準が1990年に確立し,国内の有病率は人口の1・7%とみられている。体の痛みや疲労感,こわばり感,睡眠障害などの症状がある。ただ,原因が分からないため根本的な治療法がなく,症状に応じた対症療法にとどまるという。
線維筋痛症は,比較的新しい疾患です。 新しいとは,それが疾患だと認識・把握されるようになったのが最近,ということです。
交通事故などでの外傷を契機に発症することもあり,私も,相談を受けることがあります。
新しい疾患は,行政機構たる自賠責では救済されにくく,また,司法(裁判)でも,立証が容易でありません。
今,リウマチ財団により,ガイドライン策定が進められています。 それにより,診断基準が確立することが期待されます。
※4/20追記,ガイドラインが発行され,入手しました。 ただ,内容は,残念ながら,概説書的なものにとどまっています。 今後の研究の深化が待たれます。