日経新聞 2015/10/30
千葉県警は30日、交通死亡事故統計について、2013年までの10年間で、事故死とすべき165件(166人)を病死や自殺と扱うなどして過少計上していたと発表した。
県警は「事故を1件でも少なく見せたい」という意識が担当者にあったと説明。隠蔽や改ざんの指示はないとしたが、チェック体制の甘さが事態を招いたとした。
警察が交通事故死の隠蔽を行っていたようです。
あまり知られてないかもしれませんが、公的機関は、たいてい詳細な統計をとっています。
警察も、犯罪の発生についてを中心に統計をとり、毎年「警察白書」として公表しています。
交通事故の発生状況の統計も、当然、詳細にとっています。
このような統計は、社会の動きの分析、政策の効果、新たに必要な政策の立案などに有効活用されます。とても大切な作業です。
交通事故の中でも人が亡くなるほどの事故は、比率としては小さいです。
でも、被害の重大さから、少しでも発生を少なくする必要があります。
前年より多ければ、全国平均を上回っていれば、何か問題があり、対策が必要だということです。
危険な箇所に信号やカーブミラー・ガードレールなどを設置したり、最高速度を制限したり、一方通行や一時停止を設定したりと、交通行政的な対策はいくらでも可能性があります。
統計をゴマ化すということは、必要な対策を怠ることにつながります。
再発防止を徹底していただきたいですね。