ヒゲで減給は不当,郵便会社に賠償命令…神戸地裁

投稿者: | 2010年3月26日

(読売新聞2010年3月26日より)
 日本郵政グループの「郵便事業会社」灘支店(神戸市灘区)の職員(58)が,ひげを理由に人事評価をマイナスにし,給与を減らされたのは人権侵害として,同社に約157万円の損害賠償を求めた訴訟の判決が26日,神戸地裁であった。矢尾和子裁判長は「身だしなみ基準に違反せず,人事評価は違法」と約37万円の賠償を命じた。

 判決では,職員は別の部署に勤務していた1985年頃から口やあごにひげを生やし,2005年に旧灘郵便局(現・同支店)へ異動の際,上司にそるよう指示されたが従わず,窓口業務を外された。このため05,06年度は人事評価を70点以下(200点満点)にされ,07年11月~08年12月分の給与は月5400円の職能調整額をカットされた。
 同社は「支店の『身だしなみ基準』でひげや長髪は不可にしており,人事評価は正当」と反論していた。

 矢尾裁判長は「基準は過度の制限を課すことになり,顧客に不快感を与える場合に限定して適用されるべきだ。原告のひげは整えられており,基準が禁止するひげには該当しない」とした。

 身だしなみとは,とても曖昧な概念です。 社会の許容性も,刻々と変化します。
 ただ,接客業務においては,一番厳しい,一番保守的なお客様を基準とするのが本来でしょう。

 ファッションは,自己実現です。
 自己実現を優先する職員を,仮に懲戒したとすれば,確かに行き過ぎです。
 しかし,そういった職員を,接客にあてないという判断は,企業として,当然あり得るのではないでしょうか。